ママチャリやクロスバイクやMTBやミニベロやロードバイクの
シートクランプ(シートピン)
の修理や交換や見た目変更のやり方。
サドルの上下位置の調整などをする際に必ず手をつけるクランプ。自転車にとってサドルの位置調整は死活問題だからよく使われるのだけど、気づいたときにはこの「シートポストクランプが動かない!」ってなことが多発。まあ実際はそんな固有名称も知らぬ存ぜぬでありますからしっくり来る文句の付け方もできずにさらにストレス溜まるわけですけども。
サドルやシートポストを締め付けて固定するやつ。
それがシートクランプ!
とにかくその自転車に使うクランプの破損による不具合ですな。割れるとかヒビが入るとか。とくにママチャリは放っておかれることが多いから多発も多発。サビつきを何十にも重ねた結果なのか、摩擦や圧着による固着などの癒着なのか。そんな魂のライムがほとばしってきたとしても一向にシートポストは上がらないし下がらないし回らない。
そんなことがないようにシートクランプを交換しておこうではありませんか
関連記事・「サドルの交換と種類の選び方」
↑あわせてポストやサドルの交換するなら参考に
自転車シートクランプの種類と工具
- シートクランプの種類(シートピンかクランプか)
- サイズや経の測り方 ※重要確認
- おすすめシートクランプ(31.8、34.9などの各種サイズ別)
- 六角レンチ開け締め式クランプ
- クイックレバー式クランプ
- 軽量なプロ仕様のクランプ(?)
- シートピン(ママチャリの修理用途なら)
- ダボ穴付きのクランプ(リアキャリアの取り付け用)
たかがシートクランプされどシートクランプです
参考・「シートクランプについて」torakichi7.hateblo.jp さま
※シートポストクランプとは「サドル支柱を締め付ける器具」というわけでございます。自転車で座るところと言えばサドル。それを支えるのがシートポスト。さらにそれを締めつけて固定させておくのがクランプ。これを緩めるなり外すとポストが上下に動き、付けて締めると固定されるという高度な物理現象なのでございます。
シートクランプの種類
シートピン
ママチャリ(通学用シティサイクルや軽快車など)や、ミニベロ(折りたたみ自転車)などに多いと思われる形状。というかシートポストを締め付ける固定具を留めるピン。ややこしいけれど。「シートピン式シートポストクランプ」とか言うかもしれない。
とにかくママチャリやミニベロだとシートピンではないでしょうか
シートポストクランプ
クロスバイクやMTBやロードバイクなどの自転車ならこれでしょう。一部ミニベロなども。六角レンチで回すタイプやクイックレバーで開け締めするタイプ、そして豊富なカラーリングを取り揃える。
スポーツ自転車の標準クランプ
互換性はあるのか?
シートピン式クランプが付いているママチャリでも、シートポストクランプを付けることは可能。
※自分もバリバリ付け替えている。その逆も可能だろうけど、シートピン式は基本的にシティサイクル用なのでこれより太いタイプがないなら事実上付かないことになるかな。
シートピンからクランプに改造するのがキホン!
サイズや経の測り方
ポスト穴の外径を測るとクランプの内径が分かる
ノギスで掴んで外径値を測る
メジャー(ものさし)でタテに直径を測る
とにかく「外径値」を測る
※自転車のポスト穴の外側の数値。このシートポストを挿れる穴の外側にはめて締め付け固定するのがクランプの役割なわけだから、それと合わせる数値は外径値。測り方はノギスで掴んで測ってもいいしメジャーなどで穴の直径を測っても良い。
ある程度の近しい数値であればそれでOK!30.6でも30.8でもそんなに違わない!
シートポスト穴の外径値の種類(クランプ内径値の種類)
28.6mm(?)
※買い物ママチャリ系に多い外径値。加えてシートポストの太さ(穴の内径)は25.4mmになるでしょう。
31.8mm
※ママチャリやクロスバイクなど自転車全般に多い外径値。加えてシートポストの太さ(穴の内径)は27.2mmになるでしょう。
自分の通学用ママチャリはこれだったよ
34.9mm
※マウンテンバイク(MTB)などに多く見られる太めの外径値。シートポストの太さは30.6mmなど(?)このあたりの数値は数多い模様。
スポーツ系の自転車にはかなりある数値!
おすすめシートクランプ
と言ってもサイズごとなのでね
六角レンチ版(アーレンキー)
28.6mm
31.8mm
お手頃品
シマノプロ製
34.9mm
お手頃品
シマノプロ製
スタンダードなサドルポストのクランプ。
締め付ける器具(クランプ)は自転車に多く使われるが、これほど個別に注目されるクランプはここだけ。サドルの上下はよくやるからかな。
※そしてこれは六角レンチで開け締めするタイプなので「いたずら目的の取り外し」に対して一定の効果が見込まれているし成果を上げているとかいないとか。
つねにアーレンキーを帯同させているサイコパスには無力ですが
クイックレリーズ版(レバー)
28.6mm
31.8mm
34.9mm
クルッと回してパタンと閉じるだけ。
それがレバーアクション式のクランプ。クイックリリース、クイックレリーズとも。もちろんラクラクな仕組み。あるいは自転車乗ってて「なんか違うな」ってときにサドルポストの上下を変更したりできる。まあ位置を決めちゃったらそんなに変更することもないだろうけど。ときに買い物袋詰め込みすぎたので安定性向上させたいからサドルを下げて足つきを良くするといった対応が可能なのかな。
※一般的に云われるデメリットは「いたずら目的で取られる」ということ。まあ確かに手で誰でも取り外せるというのはある。
たしかに思いつき犯には弱いかも
軽量のシートクランプ
31.8mm
34.9mm
シマノプロ製の「パフォーマンス」クランプが最軽量か。
いわゆる「肉抜き」されていることでの軽量クランプなのか。パフォーマンスやし。これまで自転車パーツの軽量化と言えばカーボン製品やエアロパーツだったけれどこの部分だけは流石に肉抜きという物理減量方法が効果的だったと見えます。
※けっきょく肉抜きされた軽量クランプのデメリットは少々お高いお値段ということだけなのだろうか?それとも耐久性がこれまた少々低いということなのか?そういったことは今現在わかっておりません申し訳。
たかがクランプまで軽量化したいというキモチについていけてません!
一般的なママチャリ用クランプ(シートピン)
単にママチャリの修理ならこれかな。
シートピン式自転車クランプ。ママチャリは手入れをする人がほとんどいないので、気づいたときには数十年後の核戦争後というのが人類の共通あるあるですけれど、そんなときでも走り回れるママチャリの良さに気づいたお父さんお母さんたちには大事なレストア用品。意外とシートピン周りもグリス切れからの度重なるサビつきによってか焼付きによってなのか固着していてサドルポストの上下すら変更できないときがありますから。適度な頃合いで新品シートピンに交換しておくのもよろしいかと。
クロスバイクなどと同じクランプ式にしてもOK!自分はそうした!
特殊なクランプ(カスタマイズ用)
ダボ穴付きのクランプ(リアキャリア用/足場?)
28.6mm
31.8mm
34.9mm
リアキャリア取り付け用。
その名も「リアキャリアダボ穴付きシートクランプ」であります。ママチャリの荷台は想像できるけれど、マウンテンバイクやクロスバイクやミニベロやひいてはロードバイクに荷台(リアキャリア)が取り付いている姿を想像するには穢れなき9才児並みのイマジネーションパワーを必要としますよね。しかし「こいつを使えばリアキャリアの足場がまるっと登場してしまう」ベンリパーツなのであります。
※つまり「ダボ穴がない自転車」にリアキャリアを取り付けるためのアイデア製品。ママチャリにはだいたい荷台取付用のダボ穴があるからね。
クロスバイクやMTBに荷台を搭載するならご検討あれ
シートクランプの交換方法
結局のところ付けるか外すしかありません!
自転車クランプの取り外し
- クイックレバーのクランプを外す
- 六角レンチのクランプを外す
- シートピンのクランプを外す(ママチャリなど)
もとからシートクランプが破損していてハズれないなら困るけど
※固着や破損してハズれないなら潤滑スプレー
もとのクランプが固着しているなどして動かないなら。
潤滑スプレーを吹いて浸透させて少し待つ。それがシートピンならあるいはネジザウルスなどで強く掴んで回す。あるいはまたハンマーなどでガッツン外し。などなど各自パワープレイにてご対応ください。
交換しちゃうなら元クランプが壊れてもOKでしょう
クイックレバーのクランプを外す
取り外しの手順
まずレバーを起こす
そしてシートポストを抜く
※サイズ変換シムがあれば抜く
締め付けを緩める
クイックレバー式クランプの取り外し完了
いつでもサドル位置調整ができるから気楽ではある
六角ネジのクランプを外す
アーレンキーで反時計回しに回して緩めるだけ!
このタイプがキホンなのかな(?)
よくあるママチャリクランプ(シートピン)を外す
普通にシートピンをクルクル回して引き抜く
シートピンが外れる様子
締めてポストの位置を固定する器具「シートピン」のキホン
自転車クランプの取り付け
- ※まずグリスを塗り塗り
- クイックレバーのクランプの取り付け
- 六角レンチのクランプの取り付け
- シートピンのクランプの取り付け
クランプ取り付け前にグリスなどを使っておきたい
グリスを塗る(任意)
おすすめグリス・「自転車の整備には大量に使えるリチウムグリースがおすすめ」
参考・「シートポストシムをさがす(amazon.co.jp)」
※一応クランプの箇所もあまり長く放置しておけばサビなどによって固着してしまうから、グリスなどで整備しておくのがベストプラクティスだろう(キメ顔)
とにかく金属系の部品にはグリスを塗っておくに越したことはないでしょう
クイックレバーのクランプの取り付け
取り付け手順
まずクランプを取り付ける
シートポストを挿れる
クランプを締めていく
レバーを閉じる
クイックレリーズ式のクランプ取り付け完了
カーボンカラーのクランプはかっこいいのに!
六角ネジのクランプの取り付け
アーレンキーで時計回しに回して締めるだけ!
六角レンチタイプの手持ち画像がないのでこれにてご勘弁を
よくあるママチャリクランプ(シートピン)の取り付け
ピンをクルクル回して固定する
シートピンを挿して時計回しに締めるだけ!
片側の六角ボルトネジを通して嵌める
反対側からワッシャーを挟む
シートピンレバーをクルクルと回して締めていく
レバーを閉じればシートピンの取り付け完了!
とにかくママチャリのシートピンではそういうことです!
ママチャリなどのリアキャリア(荷台)はこうしてシートポストくクランプと共にシートピンで固定されていることがある。他にはキャリアダボという専用の取り付け穴を用いている場合があるけど、まあこんな自転車もあるということでお願いします。
でもキホンはダボ穴使ってると思う
これにて、
自転車で使われるシートクランプ類
の統合備忘録をおわります。
誰が使うのかは神に委ねます