フューエルセル プリズムとは?
ニューバランスの厚底ランシュー(廉価版)
FuelCell PRISM(ニューバランス)
フューエルセル プリズムとは?
ニューバランスの厚底ランシュー(日用使いモデル)
ナイキに端を発する世界的マラソンブームとなりました「厚底ランシュー」でありますが、各社対抗し、ニューバランスにおけるそれこそが「FuelCell(フューエルセル)」ブランドの様子(?)日本人的にはすぐ忘れそうな名前ですがここはどうぞおひとつよろしくおねがいします。
※カーボンプレート搭載の主力は「フューエルセル TC」というモデル。上位版。プリズムは安定性を高めた廉価版かと。(カーボンプレートはナシかな)
フューエルセル プリズム
メンズ
レディース
なんと「D」しかない。
横の幅が。ワイズが。ウィズともいうけど。2Eとか4Eとかあるやないですか。日本人的にはアシックスのスーパーワイドだとかエクストラワイドだとかの超幅広4Eワイドで調教されておるやないですか(?)しっかしこのフューエルセルはなんとDしかないというのであります。2Eの下。つまり狭い。
※しかし、「2E」の下は「E」であり「D」とは「通常幅より2つも下の狭さ」になってしまいますが、ニューバランスでは2Eの下がDなので、普通に狭いナローサイズと見るべきかなと。
なんで「ずんぐり野武士フット」の多い日本で出したのか?(とはいえ日本人の足型もスリムになってきているとか)
「フューエルセル プリズム」の見た目プレビュー
インサイドビュー
アウトサイドビュー
クォータービュー
バックビュー/ヒール
フロントビュー(つま先)
アウトソール(足裏/グリップ)
アッパービュー/全体
かっけえ。
ニューバランス的な「カジュアル感」ではなく、普通に男の子が喜ぶカッコ良さ。ある意味では安直な。翼っぽい意匠とか。
ワイズの狭さがデザインもカッコ良くしてますな
「フューエルセル プリズム」を履いた感じプレビュー
スタンドアップビュー
アラウンドビュー/全体像
トップビュー
アップビュー
かっけえ。
やんちゃなカッコ良さがある。子供っぽいカッコ良さ。わかるよね。
靴の特徴
ランシューの機能
軽くて弾む
厚底スピードランシュー。
そして超狭いスーパースリム靴。
わかるよね
ランシューのタイプ
足に優しいジョギングモデル(厚底スピード型)
基本的にはクッション性能が高いので、初心者ランナーから日々のフィットネスジョガーまで履ける仕様かと思いますが(ちゃんとフィットさせること前提)、「ニューバランス史上最大に弾む素材であるフューエルセルの搭載によってスピードも出しやすい」ことから「本格ランナーの練習用にもどうぞ」的な能力(のはず)
※本格ランナーたちの本番にはカーボンプレート搭載型の「フューエルセル TC」なわけです。
「軽くて弾む素材」自体はもはや珍しくありませんが(アディダスのブーストに始まりアシックスのフライトフォームなど)
サポート系(オーバープロネーション用?)
参考動画・「着地の動きに合ったシューズ選び」ASICS Japan(公式.ch)
アシックスにおける「ダイナミックデュオマックス」がそれならば、ニューバランスにおける「メディアルポスト」こそが、「内倒れ防止素材(硬い)」であります。ゆえに初心者にも多いとされるオーバープロネーション(足が内側に倒れるような走り方)を抑制するというサポート性能。
厚底ランシューにあるのは初めて見ますが
ランシューとしての立ち位置
FuelCell PRISMのクッション性はこれくらい(当社比)
サブ5クラス/おすすめシューズ | クッション性 |
ゲルニンバス21/22 | ★★★★★★★★☆ |
ウェーブスカイ3 | ★★★★★★★☆ |
FuelCell プリズム | ★★★★★★★☆(?) |
GT2000-8 | ★★★★★★★ |
ゲルカヤノ27 | ★★★★★★★ |
ウルトラブースト/19※ | ★★★★★★★ |
ゲルカヤノ26※ | ★★★★★★★ |
ハンゾーU(M/W) | ★★★★★★☆ |
ダイナフライト4 | ★★★★★★☆ |
ウェーブライダー23 | ★★★★★★ |
アディゼロ/ボストン8 | ★★★★☆ |
アディゼロBブースト2 | ★★★★ |
サブ4クラス/トレーニング | クッション性 |
ライトレーサー2 | ★★★☆ |
ウェーブエアロ18 | ★★★ |
アディゼロジャパン5 | ? |
※ウルトラブーストに関してはあくまで前足部(フォアフット)を除いて「ミッドフット走法」および「ヒールストライク走法」時のみこの位置と判断
※ゲルカヤノはフォアフットがそこまで厚くなくなっているけど、「かかと部の分厚いゲル」による高い衝撃吸収性能を評価します
クッション性能というだけならゲルシューズを凌駕している(足の保護性能ということになれば別)
FuelCell PRISMの重さはこれくらい(当社比)
サブ5クラス/おすすめシューズ | 重さ |
ゲルニンバス21 | 約340g |
ゲルニンバス22 | 約325g(?) |
ゲルカヤノ26 | 約330g |
ウェーブスカイ3 | 約315g |
ウルトラブースト/19 | 約315g |
GT2000-8 | 約300g |
ウェーブライダー23 | 約270g |
ハンゾーU(M/W) | 約265g |
エボライド | 約250g |
ダイナフライト4 | 約245g |
FuelCell プリズム | 約230g |
アディゼロ/ボストン8 | 約230g |
サブ4クラス/トレーニング | 重さ |
ライトレーサー2 | 約240g |
ウェーブエアロ18 | 約215g |
アディゼロジャパン5 |
サブ3クラス/レーシング | 重さ |
ウェーブデュエル | 約205g |
ターサーエッジ | 約200g |
アディゼロ匠戦6 | 約190g(?) |
ウェーブエンペラー3 | |
アディゼロ匠戦5 |
※メンズ 26cm 片足重量(自分で実測した値)/打ち消し線は参考の推定値
圧倒的驚異!!!!(軽すぎ)
速評はここまで。
靴のデータ「サイズ感・ワイズ感・重さ」
【免責】
※以下に登場する数値はあくまで目安として認識いただきたい。(測り方が精密でもないので)「全体としてのサイズ感やワイズ感はどうなのか」という点に注目いただきたい。
体感「やっぱり狭いかな」
さすがに「D」だから。
ニューバランスのこだわりが詰まった「Dワイズ」の系譜だから(?)Dの一族的な。わかるかな。ワンピースのね。まあそれはいいけども。自分は割とスリム系の足なので挑戦してみましたが、ピッチリといえばぴっちり。良いサポートになるくらいぴっちりフィットしてると言える。けれども、
「長時間このままでいるとやや煩わしいのではないか」と感じましたね(体感)
サイズ感や仕様の短評
足のモデル
- ギリシャ型(割とスリムタイプ)
- 足のアーチはしっかりある
- (靴サイズは26センチでレビュー)
※このブログのランシューコーナーではすべてこのアンヨが「同じ状況下」にて試し履きしております(靴下の厚さも同じ)
靴の足長(サイズ感/長さ)
足長は、普通か、やや短い
※26センチサイズ/Dワイズのナローモデル
※サイズ合わせの際は「捨て寸」といわれる「0.5~1センチ未満の空き」ができるようにしよう
※歩く動作をして「かかとが浮く」ような状態ならサイズを小さくするなど対応しよう(靴の形状や性質によってそうなることもあるのでサイズ感だけの現象ではないけど)つまりカカトが浮いてはダメ。
やや短めかなと思います(自分の足にはピッタリの捨て寸0.5mmジャストくらいの空きでした)
靴の足幅(ワイズ感/広さ)
通常時
踏み込み時
数値(目安)
足幅は、狭い。
※26センチサイズ/Dワイズのナローモデル
※ワイズ合わせの際は「基本は両サイドにピッタリとさせて空きがなく、ぐっと踏み込んだときに張りすぎない程度」(数値以上に素材の伸縮性によって体感は大きく異なるよ)
※キツいとか痛いと思ったらまずは「靴紐をすべて緩めて」調整してみることが大事(できるだけピッタリしたほうが良いからね)
やっぱり狭いDワイズなのでそこらへんはキホンの仕様(スリム足の自分でもかなりビッチリという具合で、長時間履いて走るとキツそうな印象を受けた)
靴の甲(高さ)
足甲は、普通か、やや低い
※26センチサイズ/Dワイズのナローモデル
※数値以上に素材の伸縮性によって体感は大きく異なるよ
※キツいとか痛いと思ったらまずは「靴紐をすべて緩めて」調整してみることが大事(できるだけピッタリしたほうが良いからね)
やや低めだとは思いますが、圧迫感はなかったかな(ゲルカヤノのような締りを甲の上部に感じることはなかった)
靴の重量(重さ)
約230グラム
※26センチサイズ(片足)
※ダイナフライトやエアズームペガサスなどが260g以下で軽量のライト級と言えるし、ゲルカヤノやゲルニンバスなどのハイクッション&高サポート靴になると320gくらいのヘヴィ級になる。
軽すぎる(ファンランナー靴最速であるボストンと同等であり、エボライドより20グラムも軽い)
靴底の厚さ
フォアフット(前足部)
約2.1センチ
※26センチサイズ
※数値以上に素材によってクッション性能は異なるよ
それなりに厚い方でしょう(ゲルカヤノやGT2000よりやや薄くらい)
ヒールストライク(中足部~かかと)
約3.7~4.2センチ?
※26センチサイズ
※数値以上に素材によってクッション性能は異なるよ
とにかく最大級に分厚いクッション性能(測り所がよくわからないので判然としませんが、3.7センチであったとしてもゲルカヤノやGT2000を凌ぐ厚さで、4センチであればウルトラブーストやゲルニンバスと同等)
ミッドフット(中足部)
約3.3センチ
※26センチサイズ
※数値以上に素材や形状によってクッション性能は異なるよ
ニューバランスはこのミッドフットの厚さにこだわっている様子(ハンゾーUも同様)
足のアーチ
※足のアーチサポートはあまりない
インナーソール(中敷き)
ほぼ平坦フラットでサポート弱い
アッパー素材の添え具合
アーチには寄らないフォルム
ニューバランスの靴にしては珍しい
ヒールカップの強さ
やや、柔い。
※強いと着地時のブレ抑制に影響する/軽いと足の入れやすさや軽快さに影響する
ナイキの厚底ランシューほどではないけど(ふにゃふにゃしてるやつ)、それほどしっかりしてないタイプで軽量化?
シューガイドの数
約9つ~10つ(!?)
※5つくらいが普通で(?)、4つだと弱いくらい(最近は6つくらいは普通かな)
そうみえるだけで実質は5つ?(紐の配線方法が異質なのだろうけど、しかしこうすることでホールド力アップしてるのだとしたら、シューガイドが多いことと同義?)
靴のメッシュ
アッパー素材
足周り
涼しめ仕様で、やや伸びにくいのかな
※フィット感のための初心者ランシュー仕様
割と珍しい「涼しめメッシュ」なのは良いね(靴周りは普通仕様だが、甲のアッパー素材はそれなりに通気性が高いように見える)
靴のグリップ
フツーに道路路面(ロード)対応
※道路を高速で走るのに向いているのがサブ4靴
※これにブレ防止プレートなどがよく見えると初心者系のランシュー色が強くなり、スパイク状になるとトラックコース適用の競技モデルランシュー感が強くなる
(ファンランナー向けのランシューはみんなロード仕様なのだけど、グリップ性能に違いがあることや、競技者モデル系にはスパイクがあることから新設されたコーナーですが、路上で履いてみないとわかりにくい性能のためこのような低レベル情報にならざるを得ない状況なのです世界に幸あれ)
FuelCell プリズムの総評レビュー
【免責】
※レビューとは言え実際に走り込んでいるわけではなく、自分のランシュー知識と経験をフル活用したイマジネーションでもってその靴に触れたときのインプレッションやフィーリングをアウトプットしているだけですのでご参考までにどうぞ(走り込んでから評価が変わることはよくあることなのでね)
フューエルセル プリズムの良い点(メリット)
驚異的な「軽さ」
確かに軽い。これは従来の「初心者向けにもできる柔らかいランシュー」ではあり得なかった軽さ。快速系のサブ4(フルマラソン4時間切るタイムで走ること)向けランシュークラスの軽さ。
「スピード出したい長距離ラン」に良い
だからスピードも出しやすいでしょう。本来、「厚底ランシュー」とは「長距離マラソンの距離をスピードアップさせる」という目的だと思われるから、その役目をガンガンに果たしてると言えるね。
ミッドフット走法向け(?)
加えて、フォアフット走法が推奨されるであろうナイキの厚底ランシューに対して(難易度高い)、ミッドフット走法であれば難易度も低いので走りやすいのではなかろうか(?)個人的にはそう思う。ミッドフット走法のほうが膝に掛かる負担も弱いだろうし、その中足部が厚いこの靴ならなおさら適任かと。
「ハンゾーU」もミッドフット走法向けだと思うけど、こちらのほうが軽いのでスピードは出しやすいでしょう
スリムすぎる足にベスト(?)
よほどスリムな足の形状の人にはありがたい選択肢になるのかな(?)いつも「狭いナローワイズ(EとかDとか)頼んでいた」というようなレアリティの高いランナーたちには(?)
デザインがおしゃれ
カジュアルなテイストだったニューバランスのデザインの中では、めずらしく「やんちゃでスポーティ」な印象を受けましたがどうでしょうか。「かっこいい系」というのかなんというのか。
意外と涼しそう(?)
ファンランナー向けな足に優しいクラス帯のランシューは「やや熱め素材で、よく伸びる」というアッパー素材が多い中、メッシュの粗さも見受けられるので、やや涼しそうとの見立て。(実際はどうかわかりません)
「モチモチ」と踏み込み感が気持ち良い
ハンゾーUなどより、なんだかモチモチ。「クッションあるなあ」と体感する。(あまり動くと潰れやすそうなので耐久性には疑問符が付きますが)
走り込んでみないことには真価は問えませんが!!
フューエルセル プリズムの悪い点(デメリット)
やはり「細すぎる」か
割とスリム系の自分の足ですら、「基本はフィット感がぴっちりあるけど、やや圧迫感もあり、長時間履いているとキツそう(イメージ)」という印象ある。実際のところは走り込んでみないとわからないけど。なかなかこのDワイズにベストフィットするって人も多くはないでしょう。それでいてアッパー素材もそこまで伸びるわけではないし、対応力も低そうなのだね。
デメリットはその1点のみか(?)
というのも「足にフィットしない」というのが、靴を履く上で最大の痛手になるはずだからね。自分の足にフィットしなければ、上で上げたメリットがすべて裏返ってデメリットと化してしまう。ヒールカップなどを弱くするなどして得た「軽さも不安定さに繋がる」し、「涼しいメッシュのために伸縮性が犠牲になった」のであればそれが原因でフィット感を失いやすくなっているわけで。
※足のアーチもゆるいので、しっかりフィットしないならサポートもなくなり、足がブレブレになって怪我しやすくなるでしょう
あと名前がビミョー(?)
FuelCell PRISM(フューエルセル プリズム)ですからね。FuelCellて。ピンとこない人続出しそうなんですけど。
基本、スリムな欧米人向けランシューなのでは?
とにかくおしゃれな欧米デザインを履きこなしたいなら「FuelCell プリズム」
FuelCell PRISM(フューエルセル プリズム)
縦のサイズはツマ先1センチ未満の「捨て寸」空き、横のワイズは「ピッタリ」するように合わせていこう。
※【縦サイズ】…歩く動作をして「かかとが浮く」ような状態ならサイズを小さくするなど対応しよう(靴の形状や性質によってそうなることもあるのでサイズ感だけの現象ではないけど)それでもカカトが浮くようなら別の靴を選ぶなども検討
※【横ワイズ】…キツいとか痛いと思ったらまずは「靴紐をすべて緩めて」調整してみることが大事(できるだけピッタリしたほうが良いからね)それでもキツいなら別の靴を選ぶ
※ある程度合わせてこれ以上フィットしないという場合でも「靴下2枚履き」などで対応すればOK
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翼のようなNBマークがカッコいいことだけは確か
↑履きやすいのは「HANZO U(ニューバランス)」の方でしょうねやはり(フューエルセルほどスピードは出しやすくないだろうけど、ゲルカヤノなどよりは十分軽快だし)
↑ワイズを広げたいなら「エボライド(asics)」なども厚底ランシューとして選択肢に入るかな。前足部で走るフォアフット走法の覚悟があるならエアズームフライなども。
※これはあくまで「試履きのみ」のレビューである。
走り込んでみないとジョギングシューズとしての真価はわからない。
このコーナーは、
「試履きや触った時点でもわかるところについて楽しむ」
という趣で執り行わさせていただいております。
最近ではAmazonなどのネット通販でも試着が推奨されるという近未来でありますから。
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いろいろあれこれテストしてみたくなるというのが人のサガ。
その結果こうしてわかる点についてだけ記事にしているというわけであります。