夢のママチャリリア8速化へむけて要点を書き記しておこう。
内装3段から外装8段である。
使うディレイラーは「ALTUS RD-M310」である。SIMANOの最下グレード。
いざ鬼脚化にむけて!!
※ちなみに7Sのほうが成功率は高いぞ!7Sでやるのも一つの手!
事前にやっておくべきこと。
ママチャリの700C化後に
ママチャリ700C化(ホイール×タイヤ交換)
ママチャリを外装変速機にするにはホイール(車輪)を外装変速機対応にしなくてはならない。つまり「ママチャリの700C化」。
※6速で甘んじるならさらに成功率は上がる。この700C化が要らないし、というか普通の規格内改造だしね
外装6Sにしておくなら・「正しく6Sカスタムできるから。変速がない自転車が化ける改造やで。」
外装ギアスプロケット取り付け
そうしたらば外装ギアのスプロケットが取り付けられる。ココらへんはちゃちゃっと嵌めてしまおう。
後輪ブレーキ問題
後輪を700C化して8速化すると「後輪ブレーキを取り付けられない」という問題が起きるのがサダメ。
ママチャリ後輪ブレーキはローラーブレーキやバンドブレーキが車軸付近に付いているが、700Cホイールには対応していない。
つまりなんとかして後輪ブレーキを搭載する必要があるのだ。
これができなければママチャリ8速化は露と消え失せる。ドリルでブレーキ穴を開けるなり、工作して取付台座をくっつけたり。ただしこれに関しても一般化できないのだ。それができそうにないならやらないでおこう。
さあ、闇の8速化へ。
8速化に使ったアイテム
- 変速機(リアディレイラー)
- 8Sギア
- 手元のシフター
- ハンガー※改造に必須のアイテム
- その他のアイテムや工具
とにかく8S用品一式
変速機
リアディレイラー(外装変速機)「ALTUS RD-M310」
外装8速を可能にする変速機。
コスパ最高とご高名のSIMANO最下グレードALTUSリアデ「ALTUS RD-M310」)今回8速化してみたけれど、一般的には7速化の方が成功率は高いと見える。理由は後述。
ギア
山乗り8Sギア
山乗り仕様なので大径ギア。
街ナカや郊外ルートやサイクリングロードなどのフィットネス目的ならもっと適したものがあるだろう。
巡航用ならこっち・「シマノ スプロケット [CS-HG41] Acera HYPERGLIDE 8S 11-32T ECSHG418132」
手元のシフター
ブレーキ一体型8Sシフター
※どちらかある方一つ
ブレーキ一体型のほうが色々と良いでしょうめんどくさくないから。
しかし、これを取り付けるには一度ハンドルグリップを外す必要があると思われるのでそれは厄介。それは普通のシフターでもブレーキでも同じことだけど。
グリップやブレーキレバーを変える際に同時にやっておきたいところである。
ブレーキ交換参考・「ブレーキ変えると世界が変わる」
グリップ交換参考・「エルゴグリップは掴み心地良すぎ」
一体型ではなくシフトレバー単品型ならこの2タイプがベター。
トリガーシフト参考・「シマノ 右シフトレバー 8S インナーケーブル付 SL-M310 ブラック ESLM310R8ATP」
グリップシフト参考・「SHIMANO(シマノ) SL-RS47 右レバーのみ 8S ESLRS47R8A」
シフターアウター参考・「Jagwire(ジャグワイヤー) 2mオリジナルアウターキット シフト用 ブラック 4SP2M07/BLK / アリゲーターが扱いにくくなっているときにはジャグワイヤーで」
スペシャルアイテム
ディレイラーハンガー(RD取り付けユニット)
※どちらかある方一つ
エンドタイプは『逆爪タイプ』につく!
※だが正爪にもついた笑
コレがなければママチャリに上の8Sリアデはつかない。そういう取り付け穴がないのだからさ。とにかく必需。しかしSHIMANO正規品であるにもかかわらず品切れ率が高い。自分はなんとか買えたが一回目の注文はキャンセル砲を食らうはめに。
直付タイプなら上で紹介したリアデ(ALTUS RD-M310)がそのままつくけどそんなママチャリは無いだろう。
正爪/代替品?「ミスターコントロール RH-RD10 正爪エンド取付けリアディレーラーハンガー」サイクルベースあさひ面白い形やね。
ちなみに7Sにしておけばハンガー要らないっぽい!
正爪/7S対応SHIMANO(シマノ) RD-TY500 7/6S 正爪ブラケット ERDTY500MB ERDTY500MB 逆爪/7S対応SHIMANO 6/7速 リアディレーラ RD-TX35 逆爪タイプ 自転車 直付/7S対応シマノ リアディレイラー ALTUS 7/8スピード直付タイプ ブラック RD-M310-L [ERDM310DL]7S装備品
7S対応リアホイール700C PX645 7速対応(15F) リアホイール(エンド幅135ミリ) フロントは8Sホイールでもいいでしょうシマノ WH-R501 A(エアロスポーク仕様) フロント ブラック QRカラー:ブラック フロント用 33948 7Sギアシマノ スプロケット7S 11-28T CS-HG41 1358148 ECSHG417128 シフター&ブレーキ/7S対応シマノ ST-EF510 シルバー 右レバーのみ 7S 2フィンガー ESTEF5102RV7AS下のケーブルカバーもね。
その他
ケーブルカバー
コレは要るぞ。ケーブルはシフターについているので大丈夫。
切るための万能工具
専用品ではないが色々と万能で使える。穴が潰れたネジの取りはずしから、ケーブルワイヤーも切れるし、このアウターカバーもギリギリ切れる。挟んで、曲げたりしていればギリギリで。
工具
やはり六角レンチセットやドライバーはよく使う。持っているならば良し。
(調整用)スタンド
リアディレイラー(外装変速機)の変速調整の際にほぼ必須となる持ち上げスタンド。
「外装変速機はクランクが回っている状態でなければ変速しちゃダメ」というのがあるためにコレで後輪を持ち上げてクランクを手で回しながら変速調整をするのだ。
セットしやすくするためのヤスリは削るために必要だけど、ハサミでカットしても良いかもしれない。
センタースタンドでも可能・「一石二鳥なチャリスタンドこそ両立ちスタンド!クロスバイク大地に立つ!」
スペシャル
元から付いていた泥除けフェンダーなどをそのまま使いたい場合などに使用する135mm長のクイックレリーズ棒。
ママチャリ700C化の際に使用したホイールはエンド幅が130mmなのでついてきた棒も130mm。ディレイラーハンガーを挟めばもうピッタリなので、泥除けフェンダーをかませる余地が無い。しかし135mmの棒を使えばコレも一緒に挟めるというわけですわ。
けっこう盛りだくさんのアイテムたちでした
8速化手順
こっからがママチャリを8速化するにあたってさらに必要な工程。
①リアディレイラーを取り付ける
②リアディレイラーの調整
の2工程となリますよろしくどうぞ。
リアディレイラー(RD)とは外装変速機のこと。そして頻繁に様々な長さへと変形していくチェーンの張り具合(テンション)を調整してくれるすぐれものな機構なのである。
①リアディレイラーを取り付ける
- ハンガーとリアディレイラーを合体
- 変速機を車体に取り付ける
- チェーンをかける
- シフターとワイヤーの装着
あくまで700Cホイールを取り付けたあと
ディレイラーハンガーとリアディレイラーを合体
文字で説明
変速機×ディレイラーハンガー×六角レンチで取り付け
そのままな話であるが、「変速機にこの取付ユニットであるディレイラーハンガーをセット」しなくては先へ進まない。
※正爪タイプの自転車につける場合は「ネジみたいなもの」は取り外す
8速変速機を車体に取り付ける
元の泥除けフェンダーをつけると後輪周りがゴチャ付いて、せっかくクイックリリースにした意味がなくなるとも言える。その場合は外してしまって簡易型フェンダーを取り付けるのが良い。
※このようなフルタイプのフェンダーをかましたい場合は135mmのクイックリリース棒を使用しないと収まらない。
挟むものが多いのでちゃんと取り付けるのには少し工夫が必要になる。
700C化の大きな利点である「クイックリリース(簡単着脱)」が霞むくらいに、車輪とクイックリリースとの間に「挟むブツが多くなってしまう」のがママチャリ8速化の宿命か。繰り返すが「フルタイプのフェンダーをかましたい場合は135mmのクイックリリース棒を使用」しないと収まらない。
それだけで解決
以上で変速機の取り付け自体は完了である。
前ギア(クランク)もスポーツ仕様に改造するとかっこいい
チェーンをかける
チェーンを変えるのと一緒にやってしまうのが良い。チェーンを一度解体しないとかけられないので。「チェーン切り」や「ミッシングリンク」の使い方を覚えておこう。
シフターとワイヤーの装着
あとはシフターをハンドルに取り付けて、(グリップなどは全てはずさないと付けられないだろう)
アウターケーブルにシフトワイヤーを通して、
シフトケーブルの通ったアウターカバーを変速機にいれる!
シフトワイヤーを固定!
だいたいこんな感じ!
あとは調整である。
これが命となるリアディレイラーの調整。
以下、
外装変速機の調整編。
②リアディレイラーの調整
基本的な情報
個人的な調整のコツ
大事なのは、
「変速機の位置調整」と「ワイヤーの張り具合」!
ということである。
ハンドルにシフター付けて、シフターワイヤー通して、変速機(リアディレイラー)を取り付けて、チョチョイと自分の感性でやればそれなりには使用できるだろう。
しかしやはりコツというものはあるわけである。
今回色々と格闘した末に習得したコツを記しておく。
ディレイラー位置調整
変速機のガイドプーリーと呼ばれるものが動くことでチェーンの掛け替えが行われて変速される仕組み。(そのガイドプーリーを動かすのがワイヤー)
その位置をちゃんとしておかないとチェーンの架替が正常に行われないので調整。
①トップアジャストボルト
②ローアジャストボルト
をドライバーで回すことによってガイドの位置を調整していく。
①トップ時の変速機ガイドを調整。
まずチェーンを一番外側の小さいトップギアにかける。(8速にする。)
※前3段ギアがあるなら一番大きい外側のギアにもかける
車体の後ろから見て「ガイドプーリーがトップギアの下にくるように調整」するのだ。トップアジャストボルトとよばれるネジを右や左に回すことで調整する。(可能な範囲の大体でいい)
外装6速変速機
ママチャリの6Sディレイラー(正爪)の場合はココがトップアジャストボルト。
ロー時の変速機ガイドを調整。
続いてチェーンを一番内側の大きいローギアにかける。(1速にする。)
※前3段ギアがあるなら一番小さい内側のギアにもかける
車体の後ろから見て「ガイドプーリーがローギアの下にくるように調整」するのだ。ローアジャストボルトとよばれるネジを右や左に回すことで調整する。(可能な範囲の大体でいい)
外装6速変速機
ママチャリの6Sディレイラー(正爪)の場合はココがローアジャストボルト。
こうすることで、
ガイドの最大可動域が設定されて
「最大トップ&最大ローギアにチェーンを掛け替えることができる」
みたいなのだ。
コレがだいたい変速機自体の位置調整。
外装6速変速機
自分がやった際の調整ではこんな感じに。ネジがね。あくまで参考程度に。
次はワイヤーの張り具合調整。
【ワイヤー調整①】手元のシフターを一番伸びきる「8速」に入れる!
まずは手元の調整からで、
「8速に入れておく」
(6Sなら6速にいれる)
ということ。「ここが一番ワイヤーの張り具合が伸びるところ」であるから、そこをしっかり張っておかないと引っ張っても変速機が動かないようだ。
ダメ例「アウターカバーをちゃんと込れてない」
こんな風にワイヤーが出てみえていると緩んでいる証拠。カッチし入れておこう。
※シフトワイヤーの終わり先端部をひっぱりながらのほうが良いだろう。とにかく「ワイヤーの先から先まで緩みがないようにする」ということが本旨だ。
ダメ例「1速にしちゃってる」
1速は最もワイヤーが張っている状態なので、この状態でいくらワイヤーを引っ張っても、ギアを上げると緩むようになる。これじゃあ変速できない。できても4速までなどとなってしまう。
そしてワイヤーをしっかり引っ張って緩みがないようにして、リアディレイラー本体の方へ持っていく。
手元はコレでよし。
【ワイヤー調整②】リアを最大ギアにかけてワイヤーを張る!
ディレイラー本体部の調整全体図はこんな感じ。
以下順序↓
最大ローギアにチェーンをかける。
ローギア(一番内側の軽くて大きいギア)にチェーンをかけると変速機の動きとしては「最もワイヤーが引っ張られる」状態となる。その状態で締めて「手元から変速機までのワイヤーの張り具合をいわば本決め」するのだ。
ガイドプーリーを押し込む
↑押し込むとさらに引っ張られて最大のテンションとなっていく。
ワイヤーを引っ張ってハメこむ
↑ワイヤーが締まってここまで短くなる。(もっと短くなっていてもいいけども)
↑ワイヤーをしっかり留め具の通り道にはめ込む。
※ここは六角レンチで緩めたり締めたりするが、あまり緩めすぎると留め具がバラバラになってしまうので、必要最低限だけ緩めて、少し緩めたらワイヤーをかましてみて、入らなかったらまた少しだけ緩めて……という具合に細心の注意を払うのが良い。
あとはギューーーンっ!!てやる。
ということであとは上手いこと同時に
「ギューーンっ!!」
ということで六角レンチで締め上げて完了。
最大ローギアにかけて、
ワイヤーを引っ張りながら、
ガイドを押し込んで張らせて、
ワイヤーを引っ張りながら、
留め具にはめ込み、
ワイヤーを引っ張りながら、
六角レンチで最後の仕上げとばかりに
ギューーーーンっ!!!!
てやる。
※別に力いっぱいやる必要はないよ。的確にほどほどに力が入っていればそれでいいんだよ。
ギューン!!てきみ。
以上に説明した2点。
1,ガイドの位置
2,ワイヤーの張り具合
キホンはこの点を微調整することでより精度を高めるのだ。
最後の微調整で「アタリ位置」を発掘せよ!
ワイヤーの張り具合はどうか?
この時点でシフトチェンジ(ペダルを回しながら)してみてどこまで変速可能か?
2つ3つしか動かないならワイヤーを短く引っ張りすぎているということなので、もっと自然にセッティングしよう。締める際にガイドプーリーを押し込むのはヤメにし、ワイヤーにたるみがない程度に引っ張ったものを締めるくらいで動きを見てみる。
それでだいたい6速7速(6S変速機なら5速くらい)動くことを確認する。
ワイヤーの張り調整&位置調整だけでもかなり変速可能になるから。
そしてガイドプーリーの位置を微調整していこう!
「ペダル回しながらネジを回して位置調整してると、
いつしか変速可能になっている」
法則。
例:最大トップギア調整
①まず最大トップギア比にする。
(前ギアと後ギアを一番外側にかける。シフターも8速や6速など最大値にする。)
※この時点で後ギアが一番外側(つまりトップギア)にかかっておらず1段余ってしまう場合にガイドプーリーの位置調整が要になってくるというわけである
②ペダルを回しながら(つまり漕ぐ)、ネジを回してガイドプーリーの位置を調整する。
(右へ左へ金庫を開けるキモチや面持ちにて回していこう)
③適切な位置にくれば自然とトップギアにかかるようになる。
(つまりアタリ)
という法則である。
ローギアの場合もこれと逆のことをすればOK。つまり前ギアは最内の小さいギアにかけて後ギアは一番大きいローギアにかけてシフターも1速に入れる。これがその自転車の最ローギア比だから。あとはペダル回しながらガイドの位置調整をしていれば最ローギアにかかるようになる。
理屈はシンプルでしょ。
まああまり神経質にならず広い心でカスタムを楽しもう。1段くらいは変速できないパターンに陥ることくらいは許容しなくてはならないだろうとも。改造でありますから。本来設計されているクランクやギアのチェーンラインが変わるわけだしさ。あと画像のように「前最大ギアで後最小ギアのような場合に最大可動できない」のは根本的な仕様だから無理にタスキ掛けにこだわらないようにしよう。
【ワイヤー調整③】アジャストボルトを調整!
それでも変速が最大まで動かせない場合などは、この変速機自体の「アジャストボルト」を回すことでワイヤーの張り具合をさらに調整できる。
右回しで締まり、左回しで開く。
ここでは左に回してさらにワイヤーを張ることで、6速までしか変速できなかったのが8速まで行くようになるなどする微調整をしよう。
※ただしあまり開けすぎるとアジャストボルト自体が外れてしまうのでほどほどにしておこう
【ワイヤー調整④】あとは「ホイールタイヤそのものを後ろに引っ張る。」
というくらいであろうか。
「ギアの付いてる後輪を後ろに引っ張る」
ことで当然にワイヤーも伸びてくれるから。つまり
「後輪を少し後ろに位置させる」
ということである。
※ママチャリ6速化の場合も同様で、その場合には「チェーン引き」は無いほうが良い。「スッキリさせておいたほうが個人的にオススメ」なのはその為だ。
これにて変速調整は完了。
自分の経験値実践知としての記述であった。