ワイヤー交換対象の自転車 |
ママチャリ系(シティサイクル・通学用自転車・買い物用軽快車。子供用自転車など) |
ミニベロ(折りたたみ自転車)※Vブレーキの場合はこちら |
ママチャリやミニベロのブレーキワイヤーだけを交換。
※ママチャリ系統全般(シティサイクルや通学用自転車など軽快車)、ミニベロ(折りたたみ自転車)のブレーキワイヤーやアウターケーブルの取り替え方法。
※「前がキャリパーブレーキ(リムを挟むタイプ)」で、「後ろがバンドブレーキやローラーブレーキの自転車」ってことね。子供用の自転車なども対象になるでしょう。

自転車も長年経過すればいたる所にガタが出ますが、ブレーキワイヤー類のそれが顕著。特にアウターカバーがサビてボロボロになる。ワイヤーの引き自体はそこまで困らないことも多いけれどさ。そしてブレーキレバー自体もそこそこ健在だったり。経過年数にもよるけれど。
※実際にブレーキ不調を引き起こすのは「ブレーキシュー(挟むところ)の片効きのほうが多い」ように思う。
とにかくブレーキケーブル類のみの修理交換
※ブレーキレバーも一緒に交換するなら↓
※後輪のブレーキ交換なら↓
ブレーキワイヤー&アウターカバーの交換に使う道具一覧
【ママチャリ用】ブレーキワイヤーセット

フロントブレーキワイヤー類(前用)
※前用は短い
リアブレーキワイヤー類(後ろ用)
確実な1800-1950長・「キャプテンスタッグ(CAPTAIN STAG) オッフル ブレーキワイヤー1800-1950 ブラック Y-2491」
※後ろ用は長い
通常なら最低1500-1650くらいの長さが欲しい。長くて困ることはないからできるだけ長いモノを買おう。あとでカットして調整すればOK。
※(1400-1550 という長さは子供用自転車用なので気をつけよう!長いモノもあるにはあるがAmazonでは安定供給されておらず高価になりすぎる!)
ホームセンターにあるやつ
基本的にはこれでOK。問題はない。
※とはいえ後ろ用は単品で揃えたほうが確実性高い
ワイヤー&アウター単品

※ママチャリ、クロスバイク、マウンテンバイクなど共通の万能品
フロントブレーキ用
リアブレーキ用
アウターカバー単品
共通アウターカバー
代替品・「Jagwire(ジャグワイヤー) 2mオリジナルアウターキット ブレーキ用 ブラック 52P2M/BLK」
買い物ママチャリに合いそうなグレーカラー
代替品(グレー)・「JAG WIRE(ジャグワイヤー) 2mオリジナルアウターキット ブレーキ用 アイスグレー FH-0089」
単品で揃えるならこんなところを一応ラインナップ。
※特に後ろ用のブレーキケーブル類は単品で揃えることを推奨。

実体験として、ある。
ハッキリとは確認できないんだが、実際に問題が起きたことがある。ママチャリに付いていたレバーにスポーツバイク系のワイヤーを取り付けようと思ったらタイコが微妙に合わず入らない事案が発生。「そりゃスポーツ用なら違うんじゃないの?」と思われるかもしれないが、見た目は一緒だし、世の情報的に注意されないしAmazonの製品ページにも明記されていないから。だからここでは実体験として「ママチャリに付いているレバーに使うならそれ用のワイヤーにしておこう」というスタンス。

上で紹介している単品ワイヤー(アリゲーター製)はママチャリブレーキレバーにそのままハマった。何か規格でもあるんだろうか?あまり聞かないが。自分のところに来たシマノワイヤーの不備?(でも確かにヘッドのサイズが微妙に違うような気もするが)

まあ近場のホームセンターにもワイヤーだけ売ってる所も多いだろうし、そこまで困ることはないだろうが、なぜかバカ高く販売してる店もある。この前遭遇したけどワイヤー1つ700円とかほざいていたところがあった。その近くの別のホムセンでは200円。転売で稼げそうな価格差に唖然。
ブレーキレバーも一緒に交換するなら
六角レンチが必要・「ホーザン(HOZAN) アーレンキー キーレンチ 六角レンチセット 9本セット 収納ホルダー付 対辺サイズ:1.5/2/2.5/3/4/5/6/8/10 W-96」
これにしておけばOK。まるっと一式フルセット。(取り付けに5ミリ六角レンチが必要)
工具
スパナ類
基本の基本工具。(10ミリのスパナがあれば今回はそれでOK)
ワイヤーカッター
他の代替品・「ホーザン(HOZAN) ワイヤーカッター ステンレスワイヤー対応 編み込みワイヤーをばらけさせずにきれいにカットできます N-16」
あると頼もしい専用工具。自転車を整備するなら1つあって損なし。
ペンチ的なもの
バナナキャップを引き抜いたり付けハメたり、ワイヤーを引っ張ったり万能。
※ネジザウルスならワイヤーを切る機能まで備えている(だがアウターカバーまでカットする能力が高いわけではないので注意。つまり出来ないこともないがワイヤーカッターのほうが確実ということ。)
棒的なもの
※文字通り細い棒状のものなら何でも良いので箸でもOKだったりするけれど(切断すると潰れるアウターカバーの中を広げる用途)、このヤスリは何かと使えて便利だったりする。
意外と小道具を必要とする
おまけ
グリス
専用のシマノ製
汎用品
楽なスプレーグリス・「KURE(呉工業) グリースメイト (300ml) スプレーグリス」
万能のシリコンスプレー・「KURE [ 呉工業 ] シリコンスプレ-(420ml)」
一応ブレーキワイヤーをグリスアップすることが推奨されている。
※とはいえそんなに気にすることもないが、完璧に作業を仕上げたいというのならばどうぞ。ワイヤーにグリスを塗るなり吹くなりするだけでOKだ。
ブレーキワイヤー交換方法
ウデの腱とかもこれくらい簡単に交換できたらいいんだけどね腱鞘炎で
前ワイヤー類の交換
ケーブルの取り外し

※10ミリのスパナがあれば今回はそれでOK
バナナキャップを外す

※ペンチ的なものなら何でもOK
ワイヤーとアウターを引き抜いていく

手元レバーのタイコを外す

これで古いワイヤー類の取り外しは完了。
ケーブルの取り付け
前ブレーキは「右ハンドル」から

【重要】アウターケーブルの長さ調整!

※長過ぎればアウターカバーをカットする!(ワイヤーは抜いておこう当たり前に)
アウターカット後の処理

カット後処理のおすすめ品・「SUN UP ダイヤモンドヤスリ 3本組 チタンコーティング 140mm」
このアウターカバーの長さ調整がキモになる。ここが長すぎて緩すぎるとブレーキが良く引けない。とはいえシビアな調整ではないので「ある程度の適度な長さ」であればOKだ。
その後、
アウターキャップを装着し、ワイヤーも通す

留めボルトの中を通す

結果、

あとはアーチの位置調整をしつつ、
スパナで締めて完了。
位置調整と片効き調整

シューの幅(引きしろ調整)

アーチの位置(片効き調整)

うまいこと全体の位置を仮定しつつ、
スパナでギュッと締めて完了。
うまいことて
ワイヤー仕上げ処理


前ワイヤーの交換終わり!
以下、
後ろワイヤー。
後ワイヤー類の交換
ケーブルの取り外し

※10ミリのスパナがあれば今回はそれでOK(おまけで9ミリもあればなおよし)
※ペンチなどでワイヤー終い先端のバナナキャップを引き抜く
ママチャリの後ろブレーキと言うとドラムブレーキ系(バンド、サーボ、メタルリンク)と今回のローラーブレーキがある。ローラーブレーキは高級自転車とか内装3段変速などのブレーキに使用されていることが多いが、シティサイクルの殆どは安価なドラムブレーキだろう。その場合でもここの構造は同じなので(メカニカルというワイヤーだけで引っ張る形式)、
とにかくナットを外せばOK。
関連記事・「自転車ブレーキの種類」
※電動自転車ならディスクブレーキもあるとかないとか。つまりその場合はこの限りではない。
※アジャストボルト

ワイヤーとアウターを引き抜く

手元のレバーからタイコを外す

これで古いワイヤー類の取り外しは完了。
ケーブルの取り付け
確実な1800-1950長・「キャプテンスタッグ(CAPTAIN STAG) オッフル ブレーキワイヤー1800-1950 ブラック Y-2491」
後ろブレーキは「左ハンドル」から

手元のレバーにタイコをかける

車体のケーブルガイドを通していく

あとは後ろのブレーキまで持っていく。
【超重要】アウターケーブルの長さ調整!

後ろまで通してみて長過ぎれば自然な長さにカットする。
※ワイヤーは抜いておこう
アウターのカット作業と処理



カット後処理のおすすめ品・「SUN UP ダイヤモンドヤスリ 3本組 チタンコーティング 140mm」
とにかく大事なアウター長さ調整
このアウターカバーの長さ調整がキモになる。ここが長すぎて緩すぎるとブレーキが良く引けない。とはいえシビアな調整ではないので「ある程度の適度な長さ」であればOKだ。
その後、
アウターキャップ装着し、ワイヤーを通す

車体のアジャストボルトに装着

留めナットの中を通す

結果、

あとは引き具合の調整。
※ダメならアウターの長さ調整に戻る
引き調整

※仮止めでチェック(後に本締め)

※基本的にはそれほど締めない「仮止め(推奨)」状態にしておき、アウターの長さ調整などを図り、しかるのち状態が決まり次第「本締め」をすること。(一度ワイヤーを強く潰しすぎると流用効かないからね。自信ないなら予備に1つ買っておいたほうが良い。)
※後ろのブレーキは「減速用」に

※後ろブレーキは「ジワジワ減速」することが多いので前ブレーキとの引き具合や感じ方が違うのは仕様である。前は割と「ピタッ」と止まるので心配になるかもしれないが、目的は減速なので「ちゃんとワイヤーが引けていれば問題なし」とする。
バンド、サーボ、メタルリンクブレーキなどではこのようにワイヤーの引き金(?)箇所を前倒しさせて固定すると良い調整ができるだろう。
関連記事・「ブレーキ交換(レバー&ワイヤー&アウター&ブレーキ本体)」
関連記事・「メタルリンクブレーキの交換」
全体確認

前後のブレーキがちゃんと効くかチェック。
右ブレーキ(フロント用キャリパーブレーキ)はピタッと止まる「停止」用。
※信号付近とか減速後にしっかり止まる用途
左ブレーキ(リア用ローラーブレーキ)はジワジワ止まる「減速」用。
※常にコレを用いて速度調整を図るのだ
コレにて完了!!
とはいえどうせならブレーキレバーごと交換するのをおすすめする
ヴィンテージ買い物自転車をキレイに直していくシリーズ
「ブレーキワイヤーとカバーの新調編」
完了。
レバーを換えなかったのは「まだまだ使えたから」というエコ精神である
だが、
色の相性が悪いか。
他がブラウンカラーだと。
ブラックのカバーじゃなくシルバーとかグレーのアウターカバーの方がコーディネイト的に相性がいいもんね。
※優美なブラウンカラーのママチャリ作るなら
代替品(グレー)・「JAG WIRE(ジャグワイヤー) 2mオリジナルアウターキット ブレーキ用 アイスグレー FH-0089」
グレーカラーを合わせるのがよし。