キーキー鳴ってきた自転車のリアブレーキを交換しよう。
普通のママチャリに付けられているドラムブレーキ。(後輪のリアブレーキ)その種の中でも一番安価であるがゆえ世に出回っているのが「バンドブレーキ(帯ブレーキ)」であります。新品ならしっかりした効き目なのだけど、
摩耗して古くなってくるにつれて「キーキー」と鳴り響くちょっとした楽器に早変わり。
来日する外国人からはもうちょっとした民族性だとも受け取られている。そういった民族音源の一つであると受け取られているとか。日本人のみが奏でられるとかそんな感じで伝承されているとか。モンゴルの伝統的発声法「ホーミー」に近しいニュアンスで受け取られているとか。(虚報)
恥ずかしい。大変恥ずかしい。そしてウルサイ。
だから替えよ(泣きながら鬼の形相)
自転車の後輪ホイールに搭載されるブレーキ類のこと。リアのブレーキ。
この種類には「バンドブレーキ」「サーボブレーキ」「メタルリンクブレーキ」などがあり、いずれも互換性を有している。
したがってこれらドラムブレーキ系のブレーキであればそのまま取替が可能。
※ママチャリ後輪ブレーキのなかではこの他に「ローラーブレーキ」という最高性能を誇る物がある。この場合にはそれ用のホイールでなければならないので、ローラーブレーキにしたい場合には車輪ごと交換する必要がある。
いずれの場合の交換にもこの記事では取り扱っているのでご参考にどうぞ
※前ブレーキの交換やブレーキレバーの交換や単なるワイヤー交換ならこっち↑
ママチャリの後輪ブレーキを交換する方法
ゴム素材のライニングが、回転するドラムを外側から締め付けることでブレーキがかかる仕組みで、ママチャリ(我々業界では軽快車といいます。)と呼ばれる自転車の大半にバンドブレーキが装着されています。弊社では大人向け自転車用から子供向け自転車用まで多様なサイズを製造しています。
- 後輪ブレーキを取り外す(バンドブレーキ)
- 新しいブレーキを取り付ける(どのブレーキにする?)
ママチャリ以外の自転車でも共通手段(ミニベロや子供チャリなど)
バンドブレーキの取り外しかた
ラスボスである台座を外すのもラクになりましたな
留め具を外す
まずはブレーキの留め具を取り外し、
車輪が外せる状態にする。
外す箇所
車体とブレーキユニットを固定するネジ
ブレーキワイヤーの留めナット
バナナキャップも外す
車体をひっくり返してからでも良いのだけどね
使う工具
プラスドライバー
10ミリのナットドライバーが特効
スパナレンチかモンキーレンチも万能
参考・「KENOH モンキーレンチ 300mm」
愛用品だが・「E-Value 両口スパナセット ミリサイズ 6本組 ESW-06S / これの10ミリを使う」
ナットドライバーとレンチは同じ役割(ナットドライバーは専用品だけど、割と10ミリはよく使うのであってもいいかなと)
後輪(リア)ホイールを外す
↑リアホイールの完全着脱方法にて済ませましょう!
そんなこんなで、
バンドブレーキが付いた後輪が放り出されました。
※ローラーブレーキに交換する気ならこのまま車輪を取り替えましょう!!
あとは「バンドブレーキ本体ユニットの取り外し」になります
ハブナット外す
ブレーキユニット本体を取り外す。
※一応このハブナットは「17ミリ」でも回るけど、モンチーレンチで回せば万能。
(後輪ハブナットの15ミリでは小さいんだよね)
※ いずれにせよ2本使う。ハブ軸の供回り対策で。
中心のハブナットを反時計回しで回せば外れるよ
帯(バンド)で締め付けて止めるブレーキこと帯ブレーキ。
購入当初の新品状態ならな~にも不足のないこの安価ブレーキ。しかしその帯にパンパンと撒かれているような(吹いている?)粉物が失くなろうものなら途端に「キーーっ!キキーーっ!」などと鳴き始める。つまり古くなると騒ぎ始める年老いた元アイドルタレントみたいなブレーキ。
参考・「アライ バンドブレーキ」
一説には街中の騒音の85%を占めるとか(虚報)
使う工具
17ミリのスパナレンチか、モンキーレンチ(万能工具)
メガネレンチ-コンビネーションレンチ(17mm)
※これが一番使い勝手は良いと思うんだけど(パワーかけられる)、17ミリなんて他に使わないし汎用性は低い専用工具になっちゃうよね。
モンキーレンチやスパナなど
お手頃品・「KENOH モンキーレンチ 300mm」
愛用品・「E-Value 両口スパナセット ミリサイズ 6本組 ESW-06S / この17ミリで回してた」
※供回り対策として、2本必要だからね!(モンキー2本でも可)
【おまけ備忘録】ラチェットレンチ(片側17mm)
※ラチェットレンチがあると締めるのがラクだよ。(もう片側は19でも21でも使わないからどっちでも良いけど?車だと使うサイズみたいですね?)
17ミリは他に使わないからモンキーや両口スパナで済めばそれに越したことはありません(自転車では使わないだけで、車やバイクの整備では使うかも?チャリより大型の何かなら?あとスパークプラグとやら?)
そうこうしてようやく、
ラスボスこと「バンドブレーキ台座」が姿を現すのです。
【要チェック】ブレーキ台座を取り外す!
「Y型プーリーホルダー」などという特殊工具にてやってしまおう。
※左回し(反時計回し)で外すのだけど、この状態だとどっちがどっちなのか不明になると思われるので、ブレーキユニットを取り外す際にちゃんと方向性を確認しておきたい。
それでもたしかに固かったラスボス
愛用の潤滑&防錆浸透スプレー・「KURE 5-56DX 420ml」
この自転車はあくまでも新品なのでキレイなもんであります。しかし殆どの場合、バンドブレーキ(ドラムブレーキ)の交換をしようというなら、すべて10年以上経過した化石状態であると想像できます。そんなときはやっぱりテッパンの方法、潤滑スプレーを浸透させて動きやすくするのであります。
ここが「ドラムブレーキの交換において最大の難所」とされていた。
もともとあれらの特殊工具は存在していたが、5,6千円以上したため「この特殊作業のためだけにこの特殊工具をそろえる特殊な状況は如何ともし難い」と躊躇されたのである。
しかし「Y型プーリーホルダーの廉価版が出回るにつれて非常に容易なものとなった」バンドブレーキの取り外し。
世界史J「バンドブレーキ闘争の歴史」から
使う工具
Y型プーリーホルダー
代替品・「life_mart 空回り防止用特殊工具 Y字型 ユニバーサル ホルダー ツール」
ほんなこんなの歴史を乗り越えて、
いま、
バンドブレーキ台座が取り外されましたっ!!
あとは何を取り付けようが貴方の自由です。
世界史J「リアブレーキ自由民権化運動」より
新しい後輪ブレーキを取り付ける
どの後ろブレーキにするか?
「なに付けても一緒」と思ったら幸せにはなれません
サーボブレーキへの交換方法
これが「サーボブレーキ」
本家・唐沢製作所のサーボブレーキ(ブラック)・「唐沢製作所 AN-BL サーボブレーキ ワイヤー式ブレーキ 511-00011 ブラック」
本家・唐沢製作所のサーボブレーキ(シルバー)・「唐沢製作所 AN-S サーボブレーキ ワイヤー式ブレーキ 511-00014 シルバー」
バンドからの正当強化ならこれ(お手頃)
メタルリンクブレーキへの交換方法
これが「メタルリンクブレーキ」
グリス注入してメンテナンスが可能なドラム系最強ブレーキ(自己判断)!
ローラーブレーキへの交換方法
理論上はこれで決定!ママチャリブレーキの最適解!
これが「ローラーブレーキ」
通常のバンドブレーキをローラーブレーキにしたいなら、
車輪を替えないといけない。
というわけでご紹介。同時に「外装6S多段変速」にもできる。内装変速自転車は自動的にローラーブレーキだろうからアレだけど、「変速のないチャリ」や「安物バンドブレーキ車」ならカスタムのシガイがありまくりです。
※それならそもそもバンドブレーキ外す必要なかったよ!!
これがローラーブレーキ規格のホイール
外装6段変速
関連記事・「外装6速にするやりかた」
27インチ自転車/ローラーブレーキ系/外装6速用
26インチ自転車/ローラーブレーキ系/外装6速用
※外装6段でローラーブレーキってあんまり見ないよね(?)
内装3段変速
関連記事・「内装3段変速にするやりかた」
27インチ自転車/ローラーブレーキ系/内装3速用
26インチ自転車/ローラーブレーキ系/内装3速用
どうせブレーキ交換までやるならここまでやるのも一興
後輪(リアホイール)の取りつけと調整
そんなこんなでブレーキ交換を楽しんだあとは、
ちゃんと後輪を取りつけて位置調整もビシッと済ませましょう。
これにてガイドを完了させていただきますおつかれさまでした
※前ブレーキの交換や単なるワイヤー交換ならこっち↑