美味そう。
こちとらベジタリアンを7年やってましたけどね。レクター博士のクッキングスキルを持ってすると優雅で香しいお皿に大変身でござい。モリモリ喰べてますね。「食べてる食べてるう~」って感じ。
「バレてる。」
名作映画「羊たちの沈黙」から誕生したドラマシリーズ「ハンニバル」。トマス・ハリスの名作キャラクター「ハンニバル・レクター博士」が取っ捕まる以前の野生時代が主に描かれる。ブタ箱に入ったあとのキャラクター像はアンソニー・ホプキンスが名演だったけど、野生時代においてはマッツ・ミケルセンの優雅さと雄々しさが合ってるね。
一番面白いのは「正体を出したり隠したり」しているチラリズム。
エントロピー的なね。どっちがどっちで今現在はどっちの側なのか気づいたらこっちだったけどいつの間にやらあっちでもある的なあやふやさ。超弦理論的な掴みどころのなさですよ。互いのキャラクターがやっぱり互いを引き立てあっていて常にギャップを生じさせる不気味さ。そしてそれはハンニバル自身にだけ起きているのではなくてウィル・グレアム捜査官との間にも起きているというのだからそれは「部分と全体は相関する」というが如き設計美を感じ取ってしまうというわけで。こんなもんでいいかな。言い表せたかな。
「食べてる。」
やはりこちとら7年もベジタリアンをした身。今更多くを言挙げしなくともいいけど、彼の行為は非常に公正に映るね。ヒトもブタも一緒で「食いたければ食う」という姿勢。そんでもってちゃんと調理する。それも一緒。内蔵も肉も部位ごとに適切な調理をして美味しくいただく。
人としての「品位」がある。
カニバリズムを描く場合、映画版でもそうだけど一般的な人間が気持ち悪がるような描き方をする。口の周りを血で汚して獣のように食い荒らすシーンは「気持ち悪い」と言うよりむしろ「下品」という意味において嫌悪感を生んでいるんだと思うね。それが日常的に見ない行為で理解が出来ていないがゆえの「怖い」ってのもあるけど。
何事も品位を持ってやれば「美しい」のだ。
- ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
- 2013年~2015
Huluだと全部観れるけどシーズン2がクライマックスか。