ホビット 思いがけない冒険(12年)
さあホビットをみたり。
(▽Д▼ )
こちらは「ファンタジー戦記小説のワールドスタンダード」 となったであろうと思われる作品を原作に持った映画。
多分そういうことになる様子。
「ファンタジー」の定義など無粋な真似は此処ではよそう。
ファンタジーの源流といえば結局のところ、
それは神話にある。
だからその起源といえば、人類の始まりから求めねばなるまい。 ギリシャ神話のクロノスとゼウスのティタノマキアー(巨神戦争)からして戦記ではあるのだし。
だが現代の様々なファンタジーと称する、或いは「剣と魔法の中世幻想世界」などに支配的な影響を与えたといえば、
ジョン・ロナルド・ロウエル・トールキン(1892~1973)による
「ホビットの冒険」
そしてその続きたる「指輪物語」であるのだという。
エルフやドワーフなどは頭に「トールキンの」とわざわざ付けられるほどに定着された種族となったということらしい。 ドラクエで言えばスライムのように。
トールキン以前、トールキン以後みたいな。
ルビコン以前ルビコン以後みたいな。
中世ファンタジー戦記小説の源流を思いがけずに拝聴していましたワタクシは
m(_ _)m
思いがけない冒険しとりました。 『ロード・オブ・ザ・リング』は映画館にしっかり観に行ったけれどね。 そこはもう完全に中2は行くよね。 「ファンタジー小説」というジャンルではこれ以前となると、「不思議の国のアリス」や「ピーターパン」や「オズの魔法使い」なんかになる様子。楽劇とかになればまたあるのだろうし、
有名な叙事詩とかあるしね。
グリム童話もね。
浦島太郎だってそうだしね。
にしてもファンタジーというか、創り物のお話というものは、 創り物であるがゆえに仮想の設定や物事が起こるのは必然でもあるから大体ファンタジーでしょ。 でもまあ小説と言ってもフツーに実話みたいなハードボイルドストーリーやら恋愛モノやらあるけれど。
リアリティだけでは醒めていて、
ファンタジーだけでは実感が無い。
何にせよ「ホビットの冒険」は、歴史や世界観が立体的に創られたファンタジー世界。そこには様々な種族がいて、国家があって、歴史があって、戦いがある。といったしっかり創られたファンタジー世界という意味でその後のコンテンツに支配的なまでの影響を与えたという。
つまり「RPGやなんかのゲーム」に出てくる世界観なぞは「これが源流」という事らしいんだ。
意外に"剣と魔法”の祖は最近なんだな~と思った。
20世紀とは。
もっと昔なのかなと思っていたから。
まさかよく観たロードオブザリングがそんな大役であったとは。
「名作を追え!」でも追っていこうと思っていたんだが、
これ見れば良さそうじゃん
( ̄ー ̄)bグッ!
大好きなお手軽さじゃん。
※「英雄コナン」なんかはどうなんだろうか?
この「ホビットの冒険」ではドワーフがかなり活躍する。
というかほぼ主役。
ドワーフの国の再興を目指す物語なのだ。
ドワーフが主軸とはちょっと今では考えられないが。
でも最初はドワーフだったんだね~。
最初のドワーフはイケイケだったんだね~。
エレボールというドワーフの国。
”山の下の王”たる無双のスロールを王に頂き、
鉱脈金脈に恵まれ繁栄を謳歌していた名工の種族ドワーフ。
なんかスロールてジンガみたいだね。
みんな大好きRPGジルオールのジンガ王みたいだね
(▽Д▼@ )
しかーし、
突如、
赤き大竜スマウグに急襲されて滅してしまうことになるのだった…。
闇の森のエルフ王スランドゥイルが軍を率いて駆けつける。
「ヘルプ!ヘールプッ!」
「ヤっ」
何が気に食わんかったのか、
とにかくヤダかった御様子のスランドゥイル様。
じゃあなんで来たんだと言いたい気持ち満載。
これはかなりヤダそうだね。
わざわざ軍まで連れてきての「ヤっ」だからね。
ソッチのほうが精神的ダメージを与えられるとわかった上での事なのだろうか。
軍をこうやって連れてくるのにも金はかかるというのに。
タチわりぃよ。
さあ映画「ホビット」。
この映画シリーズはやっぱり現代のファンタジーを創り上げただけあって、
そういう世界観の雰囲気ワンサカあります。
なんかホームに還ってきた様だよ僕は
(▽Д▽@ )
基本的には、ズレて、歴史文明の方に行くことになったけれどもね。
最初はこっちだったな~と、
想う。
始まりはこの物語の”登場人物”ビルボ・バギンス翁が語り記す。
そして後の英雄フロド・バギンスの雛姿も。
もうこれだけでワクワクしますね。
60年前~
なビルボ。
灰色のガンダルフ。
人を焚き付けたりして 国家にとって良からぬ思想を持っている意外とアブナイ思想家だったおじちゃん。 意外とね。
「ガンダルフを大統領に」
なんていうブームまでアメリカで生んだというこのシリーズ。 世界的歴史的な作品だったんですね。
そして主役達たる故郷を失いしドワーフたち。
そして其処には元王子、スロールの孫にしてスラインの息子トーリン・オーケンシールドの姿があった。
ドワーフたちの宴の模様はなんかいい。 なんていうの、 なんかイイ。
昔ったって、昔は昔なりな楽しみ方ってのがあるんだよね。
工夫して何でもさ。
テレビゲームなぞなくとも。
ストライクショットとかなくとも。
寝る時にこんな敵と戦う夢が見れたらそれはもう幸せでした俺でした。
生涯で4回くらいしか見れてないけどね。
日本のRPGから出てくんねえか、
PS3から出てくんねえかとか思って何年が過ぎたことだろう。
おとなしくスカイリムでもやるか。
「一生の不覚。許せ。」
さあ、この「思いがけない冒険」はまあ序章ってな感じでね、
それなりな感じで進んでいくといった所。
基本はドワーフたちの珍道中。
故郷を取り戻すべく集まったドワーフの勇士たちの、
王道も王道な王国奪還物語。
ホビット 竜に奪われた王国(13年)
赤き大竜スマウグに奪われし山の下の王国エレボールとその金銀財宝。
黄金大好きドラゴンはお金風呂ですーやすやzzz
イイ趣味してんぜ。
ドワーフたちとホビットと危ない扇動家の珍道中は続いていた。
なんやかんやで闇のエルフの森でとっ捕まる数奇なめぐり合わせ。
そこにはあの機嫌がおかしいスランドゥイル様が居られたのでした…。
そこでまあ助けてやらんでもないとか言われたトーリン。
と誇りを突き立ててやります。
お前なんかに頼むものかとね。
竜の炎で焼かれろのこのレタス野郎とね。
「竜の炎とかめっちゃ知ってるし!」
と、知ってるアピールで返される。
竜の炎の話に食いついてきた機嫌のおかしいスランドゥイル様。
「そ、そう。」
近め。
「炎とかめっちゃ知ってるわ~~。」
まだ広げてくる。
「俺それ知ってるわ~」的に。
「ほらね。」
という感じで。
「余もその昔に何度か北のドラゴンと戦ったことがあるわ。」
という。
「親父なにしてんねん」
とレゴラス。
前作ロードオブザリングの味方主要キャラたるレゴラスも登場。
今作ではこの川下りシーンにてすさまじいアクションを魅せる。
てかこの川下りのシーンすごいんですけど。
香港がよくやるワイヤーアクションとかじゃないよね?
すごい表現ができるようになったんだね~。
なんか前作と違ってかなり気難しいエリート志向ムンムンなキャラに。
こんな邪悪な敵と対するが……。
ケリを入れられてしまうレゴラス。
カチンと来たんでしょうね。
「オラッ!!!!」
弓とかじゃないから。
直だから。
「このビチクソが~~よくも触ってくれたな~ああ!!??」
「ふんっ!!!!」
まだ行く。
キレると怖いインテリでした。
相手のターンに捕まるレゴラス。
順番あるから。
んで敵の仲間の所に投げ飛ばされる。
さあ敵の反撃。
そうそう、子分に相手させて自分は周りこもうってね。
じわりじわりとにじり寄る。
・・・・・・・・・・。
帰る。
「もうヤダし~」的に もう帰ろーっと的に。
かなり自由。
鬼ごっこしてて自分が不利となるやいつの間にか帰ってるヤツいたよね。
アレくらい自由だねコイツ。
にしてもドワーフが主軸の物語ということで、
最高にかっこいいドワーフ。
トーリン・オーケンシールド元王子。
かつてないかっこよさだねこのドワーフは。
ドワーフなのに。
ドワーフを見る目が変わるというもの。
トーリン・オーケンシールドがいるから、そののちに続くドワーフにはキラーキャラがいないのやも知れませんね。
トーリンの幻影がチラつくんでしょう。
声はトライエース専属武将、将声の東地宏樹。
山の下の王国エレボールを目指して苦難の旅は続くのだった……。
国を失って家臣と共に放浪する名君のお話は王道か。
御国奪還王子様伝記というお話の型の一つ。
たしか正式名称も付いている名型。
貴種流離譚。
王家の蒼き気高い血筋と正義が最後には勝つのだ。
私も光武帝のお話でよく見たね。
少し違うけど。
お話ってか史実か。
アルスラーン戦記なんかは正にそれだし(その異種)。
放浪の名君というと中華春秋時代、
普の文公・重耳がおわす。
ただしそこでは行く先々の国で軽くあしらわれてしまう。 それもそのはず、
国を失った者などに富貴は無いから誰もその威光や権力や富には寄り付こうとしないし、 下手に関われば重耳を追いやったヤツらから何を言われるか分からないのだから。
重耳もさんざんコケにされたり、
体の奇形を馬鹿にされ嘲笑われたり。
家臣と中原をさまよった月日は数十年。
実際のモデルはモーセたちのシナイ半島めぐりだろうけど。
トールキン重耳しってるかなぁ。
ちょうど欧米が東洋をナメきっている時だものなー
言語学者というから知ってるかー
そんな愉快でちんちくりんなドワーフ一行の珍道中。
ずんぐりむっくりなドワーフたちのロンゲストマーチはどこかとぼけた風合いで。
Q、何をしているところかな?
A、タルにINしているところでした。
そんなバカな~┐(´∀`)┌
と思う人は早速観てみよう。
タルにINするぞ。
トーリンとてやっぱりドワーフ。 テンション上がったかと思えば、
超下がる。
土壇場でドワーフの血が騒ぎだし一輪車を武器にしだす。
そんなやんちゃが飛び出すことに。
「うおーー俺の一輪車さばきについてこれるかーーー!!!」
フェイント!!
なかなかテクニカルに一輪車さばきをくりだすトーリン元王子。
「フェイントモーションからのこのアグレッシブなドリフトは、 勝負を決めに行くという俺からの意思表示だぜ―」
みたいなイニシャルDばりな走り屋でね。
「インベタのさらにインは、股間に描くラインだぜ!!!!」
テンション上がって楽しみ始めるトーリン元王子。
もう乗っちゃえっつって。
うひょーつって。
さあどうなるんだろうか、
最後部「決戦のゆくえ」は14年12月に公開開始されて現在上映中。
レンタルはまだなんで気になるねー。
もう観に行っちまうかと思っているこの頃。
なんやかんやで世界全体を巻き込んだ闇の軍勢との大戦へと発展するという気配を漂わせつつということで。
ちなみに重耳はその後、
一時、斉の覇王・桓公の侠気によって 斉の大臣級に遇されるという大恩を受けて超感動することもあった。 不世出の名宰相・管仲を失った斉としては欲しかった人材だったのか。 しかし、 持ち前の重耳の覇気と家臣たちの悲願がそれを許さず、後に城濮の地にて歴史的勝利を果たし普への帰還を果たす。
これぞ”王の帰還”。
そして普を束ね”春秋の五覇”に数えられる中原の覇王となる。 この普の分裂が戦国時代の移りとなるほどの環であった国の王だ。
正に”中つ国”の王。
王の格付けは最高の「文」で文公。(聖とか伝説上のものを抜いたら)
※周王に配慮しての公止まりなのだ。日本で言えば将軍が天皇にならないのと一緒だね。 信長も家康も天皇にはならないのと一緒。でも事実上の最高権力者。 ちなみに「文」の次に良い君主におくられるのが「桓」だ。下からは「幽」、「霊」。文とか桓とかついてたらだいたい名君。 実は「霊」も乱世の英傑であることが多いのだけど。趙の武霊王など。
出典・宮城谷昌光 (間違っていたら全ての責任は先生にあります( ̄ー ̄)bグッ!)
アラゴルン王は帰還した。
さてトーリンはどうなるのか!?
トーリン達一行の決戦のゆくえを見届けたら原作も読んでみたいと想う。
「私だけにある。」
王道―
と言ってしまうのはたしかに簡単だ。
今日ではファンタジーにファンタジーを上塗りしたようなクドいメルヘンが幅を利かせ、
メタ発言やらメタファンタジーやらが多くなった。
それはそれで新しい試みだから良い。
掘り起こしたくなるような存在感を持ったファンタジーとは何だろう。
ここはどうなってるんだろう?
あの戦いは何なんだろう?
あの人はどこの人なんだろう?
と、
その世界に熱意を持てるようなものとは?
自分はそれが近くに無くなったので歴史の道に入ったのだ。
たとえそれが遊びでも。
他のところの事は知らないが。
私の触れてきたもの、周りからは消えた。
私が変わったからかもしれない。
人のせいにばかりにはしてはいけないから。
だがここにあった。