ボクの町には裏のボスがいるのだという。
なんじゃそれって話であるが。 どういうことかというと、 ボクの家は自営業の飲食店なわけでありますが、
親父が「一つ店をやらないか」とあるオーナーに買わされたことに始まる。
今では
「トンネル工事で貯めたカネ全部巻き上げられちまってなあ」
とか言っているわけだけど、
その店はそれなりに成功してそれなりに店舗を拡大するまでになっていた。
※のちに色々と不況とか裏切りとかあって超縮小して13歳の子供を月3万円でぶん回す手法で事なきを得る
「マネーの虎」などの投資番組みてると一度成功させただけすごいなあとは改めて思うのだけどね。
そこは元々レストランで、 東京の一流シェフを雇って流行らせようとしたようだが、このシェフがなんか職人だけど経営はできない人だったらしくて投資家(オーナー)ともめて、でもその店舗はどうしようもないので、
「無知で野心と夢のために貯めたお金をもっている若者」に売りつけちゃったということで。
しかしそれが成功しちゃったもんだから親父もチョーシにノッて近くの土地を自宅用に購入しようと(当時もうボクたちがプレハブ小屋に住んでいた)
その人に「1千万で売ってくれ」と頼んだら鼻で笑われたという。
( ▽ー▼)y-~~ 「足りねえな坊や」
的なね。
もうそれなりに従業員を束ねて一家一城を持ってる親父ですらそんな扱い。
町の不動産事情を握る。
んでその人は今でもボクが住んでいる街では実力者の投資家というらしい。
有名ではないらしい。
有名にはならずに実利だけ握るという裏のボスらしい。
マジですか。
そういうのこの小さな町にもいるのだねえ。
いや小さいからいるのかな。
某有名チェーン店が店を出すとなればそこの土地のやりとりには当然絡んでいるのがこの人。
うちの店もそれに巻き込まれる形で地主とすったもんだありもめていたりすると、久しぶりにふらっと親父のところに10年ぶりぐらいに現れると
「◯◯さん。だいぶゴネているって話きいたけど?」
とが第一声。しかし親父も死活問題な話だから窮状を訴えると、その人はケータイ一本取り出してどこかへお話中、
「おい、ちゃんと◯◯さん商売できるようにしなきゃダメじゃねえか!」
とかいってこの件を収めたという。
ちなみにヤクザではない。
そこ注意ねうん。 あくまで投資家ねうん。 親父もヤクザじゃないようん。そこ注意ねホントねうん。
もうそれなりなキャリアを持つ親父ですらこのおじいちゃんの眼光にはびっくりするという。
普段はどこにでもいる帽子被った隠居のおじいちゃんなのに。
株価を眺めながらケータイ一本で誰かに指示出していろいろやってるらしい。
奥さんいわく「うちの人騙せる人はいない」とか。
まじですか。
そんなことがあるんだねえ。
家にひきこもってたらそんなもんとは一生無縁だよまったく。
今も無縁だけれども。